光合成の教科書

ここでは、光合成を学ぶにあたって、参考になる本をいくつか紹介しておきます。値段は、出版当時の消費税を入れた金額です。

「光合成とはなにか」講談社ブルーバックス、2008年、987円

一人で始めて書いた光合成の本です。教科書ではなく、一般書として書いたものですが、大学の教養課程で学ぶ基本的な知識はほぼ載せています。この本には著者としての思い入れがあるので、別ページで詳しく・・・
光合成とはなにか

「トコトンやさしい光合成の本」日刊工業新聞、2012年、1,470円

この本は、文章とイラストの比率が1対1ぐらいですから、一番やさしい光合成の紹介本ではないでしょうか。発見の歴史から宇宙での光合成まで。これについても、別ページで詳しく・・・
トコトンやさしい光合成の本

「植物の形には意味がある」日刊工業新聞、2016年、1,728円

こちらは、同じ一般向けでも、植物の形について、なぜそのような形になっているのかの意味を考えてみた本です。そして、多くの場合、その背景には光合成がかかわっていることがわかるでしょう。これについても、別ページで詳しく・・・
植物の形には意味がある

「光合成の科学」東京大学出版会、2007年、3,990円

光合成の教科書として大学の学部生ぐらいを対象にして書かれた本です。光合成に関して、そのメカニズムから環境への影響まで、一通りのことは網羅してあるので、なかなか便利です。実は僕も著者の一人なのですが、時々、この本で調べたりすることがあります・・・。ただ、3,990円という値段は、ちょっと興味があるのでといってぱっと買うには少しハードルが高いかも知れませんね。

「光合成生物の進化と生命科学」培風館、2014年、3,132円

この本は、光合成自体を解説した教科書というよりは、進化(と、タイトルにはありませんが環境)をキーワードに光合成生物の生き方を解説した教科書です。光合成の細かいメカニズムに関する記述はむしろ最低限に抑えて、光合成生物の進化、多様性、環境とのかかわり、ゲノムといった面に加え、バイオテクノロジーと地球環境変動にも触れられています。編集者の思いが読み取れる教科書なのではないかと思います。

「植物が地球をかえた!」化学同人、2007年、1,260円

この本を読むと、研究者へのインタビューなどを通して、光合成の研究者が、どのようなことを面白いと思って研究しているのかが見えてくると思います。光合成の個々の項目を学ぶための本ではありませんが、それよりも重要な、光合成研究における「視点」を知ることができるでしょう。値段もお手頃なところがいいですね。具体的な内容は、この本の書評をご覧下さい。

「光合成事典」学会出版センター、2003年、8,400円

光合成について、何か事実を調べようと思ったら、この本が一番です。それぞれの項目をその項目を専門とする人が、きちんと書いていますから、かなり詳しい情報まで得ることができます。ただ、初心者がぱっと調べるには、ちょっと表現が難しいかも知れません。残念ながら、学会出版センターが倒産してしまったので、現時点で購入することは難しくなりましたが、日本光合成学会が、これのWEB版を無料公開しました。情報も一部更新されていますので、そちらで見ていただければと思います。

「光合成」朝倉書店、2002年、4,095円

朝倉書店では、昔から植物生理学の教科書のシリーズを出していて、これは、その1巻です。シリーズは約10年ごとに改訂されていたのですが、残念ながら2002年で止まってしまいました。情報がかなり古くなってしまったのが残念です。

「藻類30億年の自然史−藻類から見る生物進化」東海大学出版会、2006年、3,990円

これは、光合成そのものの本ではないのですが、光合成生物の進化に興味のある人だったら、まず買って損のない本です。光合成生物の進化を考える上で、「共生」というものの重要性がよく分かりますし、なにより著者の研究に対する夢が感じられるところがよいですね。具体的な内容は、この本の書評をご覧下さい。

「地球と生命の歴史」岩波書店、1998年、777円

これも光合成の教科書ではないのですが、光合成が地球環境に与えたインパクトを学ぶ上では、新書ですし、是非買って読んでおきたいところです。酸素発生型の光合成が地球上に出現した時期について、昔の教科書では27億年前と書いてあったのが、しばらく前に35億年前になり、最近また、27億年前に戻っていますが、そのあたりの経緯も丁寧に説明されています。

その他の光合成の教科書

光合成の教科書を振り返る」日本光合成研究会(今の日本光合成学会)の会報「光合成研究」に書いた、昔の光合成の教科書の思い出話です。いろいろな教科書が紹介されています。