植物の形には意味がある

ベレ出版、2016年、293頁、1,600円

植物の形には意味がある(表紙)

2016年4月22日に出版された本です。これまで光合成を解説した一般向けの本を2冊出してきました。一冊は2008年に出した「光合成とはなにか」(講談社ブルーバックス)、もう一冊はその4年後の2012年に出した「トコトンやさしい光合成の本」(日刊工業新聞社)です。そして、それからさらに4年たち、今度は光合成の枠を飛び出して植物の形について考えてみました。

植物の形は、種類によってさまざまです。葉の形一つとっても、ヤツデのように人の手のひらのような形をつける植物もありますし、イネのように細長い葉をつける植物もあります。でも、その「意味」は何か、考えたことがありますか?植物の形は多様ですから、その多様性に目を奪われて、意味など考えず、理屈抜きで「生物は多様性の宝庫です」と言って済ませる場合もあるのですが、それは科学的な態度とは言えないでしょう。生物学も科学の一分野である以上、いくら多様であっても理屈で説明することは可能なはずです。以下の目次を見ていただくとわかるように、この本では、植物の形の意味を植物の機能からとことん考えてみます。しかも、書き手は光合成の専門家ではあっても、植物形態学の専門家ではありません。その考えは、時には妄想の粋に達しますが、これは受験の参考書ではないので構わないと割り切りました。植物の形をめぐる論理と妄想の世界を楽しんでいただければと思います。

なお、今回は、せっかく植物の形の本なので、本文中の写真に加えて、カラー口絵を8ページ使っていろいろな植物の写真を載せました。僕の撮った写真だけでは足りないので、多くの方々のご協力を仰ぎました。この場を借りて御礼申し上げます。

科学道100冊

本書は、2017年に、本を通して科学の面白さなどを届ける理化学研究所の「科学道100冊」プロジェクトの中の一冊に選定されました。

受験生の方に

上に「受験の参考書ではない」と書きましたが、この本の文章はこれまでに、埼玉大学理学部の小論文(2017)、東京都立国立高等学校の小論文(2017)、福岡教育大学付属中学校の国語(2017)の題材として取り上げられています。読んでおくと、実は受験勉強になるかもしれません…。

目次

出版経過

正誤表