植物生理学II 第7回講義

植物の根

第7回の講義では、最初に前回の講義の補足として、形成層と樹皮の関係について触れたのち、根の形と機能のかかわりについて解説しました。今回の講義に寄せられたレポートとそれに対するコメントを以下に示します。


Q:マングローブ林における膝根の写真をみた。地上にでているどの根も、ひとつだけ突出したりせずに同じくらいだけ出ているように見えた。地上に根を出すのは呼吸に必要な酸素を吸収するためであるが、あまり出すぎていても水分の吸収、植物体の維持といった根本来の機能を果たせない。ここから、地上に出る根の長さを制御している機構が存在するのではないかと考えた。地上と地下で異なる環境として光、水分や周囲に土があるかなどがあげられる。光や水分の有無は地上にでて高さが高くなってもそこまで影響はなさそうである。一方、周囲に支えとなるものがない場合、上に伸びていくにしたがって重力に負けて折れ曲がっていくだろう。これがどの膝根も同じくらいだけ地上に出ている主な要因であると考えられるが、膝根をよくみてみると緩やかなアーチでなく、鋭く曲がっていることが分かる。これから、膝根が1本の根ではなく、体節構造のように2本以上の根が連結したものであることが考えられる。ある程度の高さまで伸びた根はそれ以上重力に逆らって伸びることができずにそこで滞留する。するとそこから新しい根が地面に向かって伸びていき、その根はしばらくするとまた地上に現れる。という事を繰り返しているのではないだろうか。この重力の影響は、水中で成長したものと、空気中で成長したものの高さを比べ、空気中で成長したものの方が低くなっているかをみることによって確認できる。

A:ふうむ。言われてみて考えましたが、膝根の形成過程がどのようになっているのか、知りません。着目点が面白いですし、よく考えていると思います。


Q:私は今回植物の根の生え方について調べてみました。植物の根は双子葉植物などの主根・側根型と、単子葉植物などのひげ根型に主に別れます。私は根は栄養や水分の吸収が主な役割と考えていたので、ひげ根型の方が圧倒的に効率がよいのではないかと考えていましたが、根は水分や栄養を吸収するのみならず、それらを貯めたり、また植物体を支えたりする役割をするということもわかりました。また、水分や栄養の吸収を行うのは新しい根のみで、そこから生えた根毛が行うこともわかりました。それらを考慮すると、主根・側根型の形も理にかなっていると考えました。

A:「それらを考慮すると・・・理にかなっている」とのことですが、どのように考えて、何がどの部分の形態に効いているのか、という点を明確に記述してください。科学的なレポートはエッセイではないので、ぼんやりと雰囲気が伝わるのではダメです。どのような環境では、どのような機能が必要になるので、どのような形態を取ることがメリットになる、というロジックをきちんと展開することが必要です。


Q:今回の授業では、根の役割について学んだ。そこで、根のない植物が存在することから、根が生えている場合と生えていなかった場合の利点などについて考察したい。根が生えている場合、根の役割としては水分や栄養分の吸収、サツマイモのような栄養分の貯蔵、植物体の支持などがあり、より太く表面積のある構造が好ましい。根が存在することで、植物がより大きく成長するために必要な役割を担ってくれている点はメリットと言えると思う。だが、この栄養分の吸収を行うには根の一部は必ず生きた細胞で行う必要がある。これは、植物体のエネルギー消費などの点からデメリットと言えるのではないかと思う。一方、根が生えていない場合、根の役割はどうしているのか考えると、水分や栄養分の吸収は共生する菌類が行い、根以外の器官に栄養分を貯蔵し、植物体の支持に関しては他の植物体に寄りかかる、もしくは蔦を絡ませるなどして依存して生きていけばよい。これは本来あるはずの根の分のエネルギー消費をせずに済むためメリットと言えると思う。だが、根がないことで他の植物体や菌類がないと生きていけないことから、環境によって生存できるかどうかが左右される点はデメリットだろう。以上を踏まえると、根のある植物はデメリットを打ち消すほどの重要な役割を根に持たせ、その存在を必要不可欠なものにしている。それに対し、根のない植物は現状では問題ないが他の植物体に依存していることはある種の大きな環境の変化に適応しにくいため、長期的に見れば生存に不利であると思う。

A:面白いと思いますが、いまひとつ具体的なイメージがわきません。最初に「根のない植物が存在する」と言った時点で、具体的な植物名を出すと、わかりやすくなると思います。初めはエアープランツのようなものを意図しているのかと思いましたが、後半の記述とは合わないようですね。


Q:今回の講義で、根の役割には水の吸収、植物体の固定などがあるということを学んだ。水の吸収について考察する。植物は大概のものは一度根をはると移動する事が出来ないので、その場所で水の吸収や固定を行わないとならない。そのため、水の吸収を効率化するためには表面積を増やす必要があるので根毛が出来た。もし根毛がなければ根の表面積は小さくなり吸水能力が落ちてしまう。水は植物の成長に重要なもので、この吸水能力が落ちれば植物が枯れてしまうので、生存を考える上ではこの役割が一番重要であるのではないかと考えられる。またこの根毛で表面積を増やすことによって、副次的に植物体の固定にも繋がっているように思える。

A:別に間違ったことは言っていませんが、講義の中で話したことの繰り返しが多いですし、全体としてのロジックもはっきりしません。これまでの他の人のレポートなどへのコメントをよく読んで、この講義のレポートとして何が求められているのかを考えてからレポートを書くようにしてください。


Q:今回の講義は根の働きについて学んだ。根の役割は水の吸収、各種イオンの吸収、貯蔵器官、植物体の固定などである。その中でも水の吸収について考えてみる。雨は空から降るのに水分を吸収する根が地中になかにあるのだろうか。雨が降れば葉や茎が濡れるのでそこに水分を吸収する器官があってもいいのではないだろうか。葉の表面に小さな穴があいており直接水分を取り込む仕組みである。しかし、雨天時以外の天候、特に晴天時や乾燥している時はその穴から水分が蒸発する可能性もある。必要に応じて開閉するものであればよいと考えられる。だが実際には、そのような葉から直接水分を吸収する植物はない。これは植物が雨水だけで水分を確保することが難しいということを示していると考えられる。

A:レポートは、聴いた講義に対して書くものです。コケ植物は維管束を持たず、植物体表面から水を取り込んでいる、という話をしたはずです。


Q:今回の授業ではマングローブ林を構成する植物の一種であるオヒルギにについて触れられた。オヒルギは根で酸素呼吸をしており、根の水に浸かっている部分では十分な量の酸素を取り込むことができない。よって、オヒルギは根を息継ぎするように水中から根の一部を出して呼吸いているということである。ここで植物体内で酸素がどのように移動するかを考えると、植物は動物のように血管を持たず、酸素を効率的に輸送するシステムを持っておらず、細胞の間の空間を酸素が直接流動し、細胞が直接酸素を取り込むことが考えられる。このことを考えると、他の植物では呼吸を行う器官では細胞が一様に酸素を取り込めるのに対し、オヒルギではある器官の特定の細胞しか酸素に直接触れやすい状態に無いということなので、他の植物と比べて細胞間隙の構造が特徴的であるなど水中の根に対しても酸素が行きわたるようになっているかもしれない。

A:酸素の移動経路に関してしっかり考えていると思います。実際に酸欠になると通気組織を発達させる例が知られています。


Q:オヒルギの膝根やラクウショウの気根についての話があった。湿地では土壌中の間隙が水分子で埋められてしまい酸素を取り入れることができないため、酸素を求めていったため地上に伸び膝根や気根という形になった。多くの植物の根は重力の方向に伸び重力の方向に逆らって伸びるということはあまりない。しかし膝根や気根は重力に逆らって伸びている。これはなぜなのだろうか。酸素を求めた結果重力に逆らって伸びるようになったというのでは膝根や気根は重力を感知して伸びるのではなく酸素濃度を感知して伸びる方向を決めているということなのだろうか。このことについて考えるためにオヒルギやラクウショウは湿地を好む植物ではあるが、湿地ではなく土壌中に酸素のある陸地に育ててみたい。それでも膝根や気根はできるのか、あるいは気根はできずにまっすぐ下に伸びるだろうか。また、土壌中の酸素濃度を変化させ膝根や気根の伸び方も調べることも必要だ。この結果から重力の方向に伸びる性質を持つのかあるいは重力以外のものを感知して伸びるのかがまずわかる。もし、重力を感知しそれに従って伸びる性質をもつとしたら、湿地では重力にしたがってのびるが酸素が足りなくなるのを感知して重力に逆らって伸びるようなシステムがあるということになるのではないか。酸素が十分にある段階では重力が限定要因となっているが酸素濃度が低いと酸素濃度が限定要因にかわるということも考えられる。

A:疑問に対して実験系を提案しているので、許容範囲内ですが、できたらある程度、自分なりの論理によって結果を予想できるといいですね。もちろん正解が何かはわからないわけですが、その中で環境が変わった時にどちらの方が植物にとってメリットがあるか、と言った面から、どちらではないか、という予想を立てることはできると思います。


Q:今週は根についての授業でした。その中で、根を貯蔵器官として利用する植物がいるということで、そのことについて考察してみた。具体的には、ジャガイモやサツマイモがあげられるが、あれは実は茎の一部で塊茎という器官である。地中に栄養をため込む利点を考えてみた。まずすぐに思い浮かんだのは、動物に食べられないように地中に栄養をためたということだ。しかし、もちろん地中にも植物を食料としている動物はたくさんいるわけで、それだけでは結論としては弱い気がする。ほかには、茎をジャガイモやサツマイモのように栄養源を地中に埋めることで、根のような役割をするので植物全体が安定する効果もあるのではないかと考えられる。そうすることによて、物理的な障害にも耐えられるのではないかと考えられる。また、サツマイモは、一つの植物からいくつも枝分かれして実っているので、いくつかの塊茎が腐ったり捕食されてしまってもほかの塊茎が栄養源になって生き延びられるのという利点も考えられた。

A:まずはじめに、イモの部分が何の器官に相当するかはジャガイモとサツマイモとでは違います。あと、おそらく植物の生活環を考慮せずに考察しているように思えますが、実際には栄養生殖という観点からの考察も必要でしょう。もう少し、いろいろな角度から考えてみることが必要だと思います。


Q:今回の授業で、環境に応じて支柱根や板根など様々な種類の根が存在することを学んだ。授業では汽水域で地面が安定していない環境のマングローブを例に学んだ。ほかの植物でも根が特別な進化をする可能性のある環境があるのではないかと疑問に思った。根には支える働きや水、イオンを吸収する働きがある。では風が常に強く吹く海辺や崖付近に生息する植物では同じ植物でも根が強く発達するのではないかと考えた。風が強い状態では飛ばされてしまう可能性があるため根を強くはる必要がある。木だけではなく背丈の低い草も根が発達するだろう。また、土が少なく石や岩が多い環境では根を張りにくいので、根を張れる状況にある部分は強くはると考えられる。

A:煎じつめると「根を強く張る必要がある環境では、植物は根を強く張るだろう」という趣旨ですね。間違いではありませんが、小学生のレポートではないので、もう少し自分ならではのロジックを展開するようにしてください。


Q:今回の講義では木は成長するために死んだ細胞である表皮を割って広げるか、脱皮のように捨てることで幹を大きくすることができるという話が一番印象に残った。そこで私は表皮がなくなるのならばどのようにさらに大きくなるのか、またなぜ2つの方法があるのかについて疑問を持った。まず一つ目の疑問についてだが表皮がはがれてしまうとそれが限界となってしまい、次の表皮も同じ大きさではがれてしまうのではないかと考えた。これについて調べてみると割れた表皮の間を柔組織でつくられる樹皮が覆い、また大きくなるとこれがはがれてまた新しい樹皮が覆うということがわかった。割れた表皮の間を樹皮が覆うことで幹が大きくなるため、それが繰り返されることで大きくなることができるということがわかった。次に2つ目の疑問については木には様々な表皮のはがれ方や裂け方がある。幹の肥大化のための仕組みならば同じようなものばかりでも問題はないはずであるのに様々な種類があるのはなぜだろうか。私はまずその地域による環境のためではないかと考えた。表皮によって熱や水分を保持、発散しやすいなどがあるのではないかと考えた。次に見た目に違いを持たせるためではないかと考えた。見た目に違いを持たせることによって何か植物に得になる理由があるのではないかと考えた。

A:目の付けどころはよいと思います。1つ目の疑問については調べて答えがわかってしまったので、おそらく2つ目の疑問の方をレポートの主題にする方がよいでしょう。その場合、環境との関わり方の違いに原因があるだろうという考察はよいと思うので、そこをもう少し発展させて考えられるとよいですね。あと、日本語が少し舌足らずなので、書いた後、一度読み直して推敲するようにしてください。


Q:授業で、根の主な機能が水の吸収、各種イオンの吸収、植物体の固定であると学んだ。植物の根は主に主根・側根型とひげ根型がある。前者は太くて丈夫な主根で植物体を固定し、細かく枝分かれし、表面積を増やした側根で水分や各種イオンの吸収をしていると考えられる。一方、後者は多く枝分かれし、表面積を多くして水分や各種イオンを吸収し、広範囲に根をはやすことにより植物体を固定している。では水分があまり入手できないサボテンなどの植物の根はどうなっているのだろうか予想してみた。砂漠に生息するサボテンは通常の植物より水分の確保が難しい。そのため根の表面積は比較的大きいと予想される。また砂漠の砂の表面はサラサラとしていて安定感がないので中深くまで主根が根付いていると予想した。文献で調べたところやはり主根が深いものが多い。しかしひげ根を広範囲にはやす種もあるようだ。

A:悪くはないと思いますが、最後「あるようだ」で終わらずに、やはりその理由を考察してほしいところです。


Q:植物は土壌の粒子が水で満たされると溶存酸素が少なくなり、根が酸素を十分に取り込めなくなくなるため根腐れを起こしてしまう。園芸において、水をやりすぎると葉が枯れてしまうのはこのためである。しかし、イネは田んぼに水を引いて根はほぼ一年中水の中にあるが成長し実る。また、スイレンなどの葉のみ水面上にでている植物や水草など完全に水中で生息する植物も存在する。このような植物が生存するということは植物の種類によって水中からでも酸素を取り込めるような根の酸素を取り込むメカニズムや根がとりこめない分を他の部分で補う仕組みがあるのではないかと考えられる。

A:これも煎じつめれば「酸素を取り込めない植物が生育している以上、その植物には酸素を補う仕組みがあるはずだ」ということですよね。確かに論理と言えないことはありませんが、あまりにも当たり前の論理です。ではそれはどのような仕組みなのだろうか、という点をきちんと議論するようにしてください。


Q:今回の講義では水や栄養塩を効率よく吸収するために体積を大きくすることが重要であり、実際には根毛をもじゃもじゃにすることが挙げられた。植物には双子葉類の主根と側根、単子葉類のひげ根の二種類に分けられ、もじゃもじゃのひげ根の方が栄養吸収率が良いことがわかる。なぜ、植物種によって根の形が違うのか考察する。まず、双子葉類では葉や茎が大きく広がるように成長する特徴があり、身体をの重さや風などの影響から守るために主根と側根で身体のバランスを保っている。また、単子葉類では主にイネ科が挙げられる。畑などを見ていると、イネは水をたくさん吸収し早く成長することを目的としている。そのために栄養吸収率を上げることに特化したひげ根の形になったのではないだろうか。結論として、植物種の目的によって栄養吸収率に良し悪しの分類がされているということが考えられた。

A:最低限の考察はなされていると思います。ただ、単子葉と双子葉の比較をするのだとすると、本当はそれぞれ複数の種類について総合的に考察をしないと、本当のところはわかりませんね。


Q:今回の講義ではヤエヤマヒルギやオヒルギなど地中の根部が呼吸するためのシステムを垣間見た。呼吸の難しい環境下では必要不可欠に思われたが、そもそも水生植物はどうしているのだろうか。水草はもちろん水中で生活しており、根部は水中の土壌や水中に位置している。根だけ水面から顔を出している植物を少なくとも私は見たことがない。満ち引きのある環境に生きる種ならばヤエヤマヒルギのように根の呼吸を行うことも可能であろう。しかし我々の身の回りでは大きな水面変化のある水環境は稀であり、ましてや水槽内の水草ではあり得ない変化である。まず植物体の一部を水面から空気中に晒す植物は呼吸によって得た酸素を根部まで運ぶという選択肢を持つだろう。例えば蓮根のように茎に大きな穴を有していれば植物体全体に酸素を運ぶこともできるのではないだろうか。さらに、光合成器官が空気中にさらされていれば光合成量も大きく根部への酸素供給量も大きいと考えられる。次に植物体が完全に水中にある植物について考える。水中では光量や酸素の取り込みも難しいため光合成量は小さくなる。そのため、根のような非光合成器官が酸素を得るシステムが存在するのではないか。膝根は呼吸根として、そのシステムの一つに属するのであろう。その他に拡散による酸素の吸収を可能とするために根の細胞層を薄くしていることが考えられる。これは水生植物の光合成器官が二酸化炭素取り込みを行うためのものと似ていると考える。

A:これは、葉のところで話した水生植物の知識と、今回の根の話題を結び付けて考察しているという点で評価できます。考え方もよいと思いますが、しいて言えば、さらさらと書き下すのではなく、もう少し、問題設定ー論拠ー結論といった論理展開が明確になるように全体を構成できるとよいでしょう。


Q:支柱根をもつヤエヤマヒルギや酸素を取り入れるために根が地上につき出たラクショウなど、さまざまな形態の根を持つ植物が授業で紹介された。水分や各イオンの吸収など植物が生きていくうえで大切な役割を担う根は、植物が生育する環境に合わせて幅広い形態をとっている。しかし、維管束植物の中には根を持たない植物も存在する。それは着生植物と呼ばれ、樹木の樹皮にくっついて生活をする植物である。この植物は熱帯雨林に多く生息している。今回はこの着生植物の特徴を踏まえて根のない利点を考察していく。着生植物は根を持たないため、地面から水分を吸収することも、根を通して樹木に栄養を寄生することもない。つまり、葉や茎など植物体表から水分や栄養を得ているということになる。熱帯雨林では、雨が多く降る地域や、林が霧で覆われる時間が長い地域などがあるので、そういった地域では土壌に根を張っていなくても植物体表から水分を吸収することが可能である。また、熱帯雨林では気温と湿度の高さなどにより土壌の有機物の分解が速く、降水量の多さによって土壌中のイオンの溶脱が起こりやすいため、根を張って栄養を得るよりも違う方法で植物体表から直接イオンを吸収した方が効率が良いと考えられる。例としてはオオタニワタリの上からの落葉を自身の葉に蓄積することでイオンや栄養を得るという方法があげられる。このように、着生植物は、根を張らず、樹皮に着生し葉を広げたりすることで、効率よく栄養の吸収が行え、熱帯雨林という環境が助けて水の吸収もできるという利点を持つと予想できる。しかし、樹皮に着生することで発生する欠点も存在すると考えられる。それは日光である。樹皮に着生するということは着生した樹木自体の葉の陰に入るということであり、日光が得にくい場所に自ら植生していることになる。具体的に着生植物の各種類の生活の特徴などは調べきることができなかったが、おそらくこれに対しては、樹木のなるべく高い位置に着生し、影の中でもより日光の得やすい位置に生育することで解決しているのではないかと考えることができる。
参考文献:http://jp.mongabay.com/「モンガ・ベイ」

A:「着生植物は・・・効率よく影響の吸収が行え」という部分、「根よりも」効率がよい、という主張なのであれば、もう少し説明が必要でしょうね。また、「根を持たない」ということと「着生植物である」もしくは「土壌に根を張らない」ということは別だと思いますから、その辺りをきちんと書きわけないと論旨がはっきりしなくなります。


Q:樹木の成長について述べていこうと思う。講義では樹木が成長するには一番外側の樹皮が割れるか剥がれるというのが結論であること知った。では、何故これらの方法が最適だったのかを考えていきたい。当初、樹皮が伸びて成長するとも考えたが、そもそも細胞は基本的に伸びることはないため、この考えは初めから否定される。しかし、仮に樹皮が伸びるとすればどうなるだろうか。そこでイメージではゴムを想像した。その樹皮がゴムのように伸びるとしたら、この考えには限界があることを思い知らされる。というのも、確かに一時的には成長するかもしれないが、成長すればするほど、その成長というのは阻害され最終的にはゴムが切れるのと同様に樹木が崩壊する可能性がある。以上のことから、樹木が成長する上で樹皮が伸びることには限界があり、最も効率よく成長するには樹皮が割れたり、剥がれたりすることだということに気付いた。

A:考えようという努力は認められます。ただ、考える材料がゴムだけだと、どうしても限界がありますね。生物の場合、動植物を含めて様々な生き物がいて、それらは考察の材料の宝庫です。動物でも成長するために脱皮するものがいますし、人間のように脱皮しなくても大きくなれるものもいます。その辺り、生物の種による差を考えれば、何が鍵となっているのかがわかってくるでしょう。


Q:根菜であるダイコンは根に栄養分を蓄える。太い根からさらに沢山のひげ根が伸び、表面積を増やすことで水の吸収効率を良くしている。一方で同じアブラナ科のカブはダイコンと違い、丸い球形を取っている。体積あたりの表面積を最大になるように取らなくてはならないのに、球形であるのはなぜなのかという疑問が私の中で生まれた。ダイコンが大根と表記される様に、根である事は明らかであるが、同じアブラナ科であるカブは実は根ではないらしい。胚軸が太ってできたものであるのだ。なので水を吸収する器官としてではなく、栄養分を単に蓄える器官として発達したため、現在の様な丸いカブになったと考えられる。確かによく見てみるとカブの表面にはダイコンに見られるようなひげ根は存在せず、ツルツルとしている。さらにカブの下端には一本の長い根のようなものが付いている。やはり水の吸収効率を考えると、細長い形を取った方が有利である事が伺える。

A:これも、どうも講義を聞いていないようです。講義の中で、大根の上部は根ではなく、胚軸であることを説明しました。カブの太くなった部分が胚軸であるとすれば、大根と株の違いは、根の部分にあって胚軸の部分はむしろ共通であることがわかるでしょう。


Q:マングローブや湿地帯には支柱根や気根など特殊な根を持つ気が存在する。なぜこれらの植物は地中で根から呼吸がしにくい環境にわざわざ分布しているのだろうか。理由として考えられるのは水分の豊富さである。汽水域や湿地では水が不足することはなく、乾燥によって枯れることがない。また、汽水域、湿地帯どちらも有機養分が豊富である。根に特殊な構造を持たない他の植物はこのような環境下で生育することができないので、種間の競争が激しくないことも利点として考えられる。

A:これは、論理と言えなくはありませんが、やはり、ちょっと幼い感じですね。もう少し大学生らしいレポートをお願いします。


Q:前回の授業では根が水に溶けた物質の吸収効率を上げるために根毛のもじゃもじゃの構造にすることで表面積を大きくしていることを学んだ。授業では普通表面積を大きくする形態として粒子になること、スポンジ状になることが挙げられていた。このような形態をとったときどのような利点や欠点が生まれるか考察する。まず粒子状になったときについて考察する。粒子状になることは体積に対する表面積を大きくする上で最も効率的な形態と考えられる。粒子になることで全方向から水に溶けた物質を吸収できるからである。しかし粒子になってしまっては粒子同士のやりとりが難しくなり、生存する上で不利になってしまうと考えられる。そのため粒子同士をつなぐ細い管のような構造が必要になる。一見してみると糸で繋がれたビーズのような構造になるのではないだろうか。それでも管は細く外からの衝撃で簡単に切れてしまうことが考えられ、やはり粒子同士を物理的に繋ぐことが課題となるだろう。つぎにスポンジ状になったときについて考える。まず根を伸ばしてその後アポトーシスなどにより穴だらけの構造になると考えられるが、前述した粒子状の場合に比べて頑丈さに問題はないと考えられる。しかし後から穴ができるという発生過程から地震などにより外から大きな衝撃がかからない限り穴に土粒子が入り込まないことが考えられ、それにより水の吸収効率もあまり上がらないと考えられる。しかし根の仕事は水の吸収だけではない。呼吸のための酸素の吸収も行っている。穴ができた後は空気なら入り込めると考えられることから、スポンジ状の構造は根の呼吸に非常に有利となると考えられる。欠点としては根を通る管のためのスペースの確保が粒子状同様難しいことだ。根ではうまく維管束を避けて穴を開ける発生機序が必要と考えられる。以上のことから粒子状とスポンジ状で植物が現実的にとりそうな構造はスポンジ状の方と考えられる。さらに言えばスポンジ状の根構造を持つ植物がいてもおかしくはないと考える。

A:まあまあ考えていると思います。題材が講義で直接取り上げた内容なので、どうしてもそこからの踏み込みを期待してしまいますが、まあ、ここまで考えているのであれば許容範囲でしょう。


Q:大根の根の上部は胚軸であるという話があった。かぶらなども同じようになっているイメージがあり、そうなると赤かぶなどもこの胚軸の効果によって葉緑体の緑色を獲得していそうであるが、疑問に思ったのはニンジンである。ニンジンも造りは大根とよく似ているが、色ではオレンジ色のため葉緑体の緑が目立たない。そこで、ニンジンでも同様のことが言えるか実験してみると面白いのではないかと思った。細胞を観察して、実際に確かめることで、ニンジンの上部も胚軸かどうかを確かめられるのではないだろうか。葉の生え方から考えて、大根同様胚軸であると予想している。話は変わるが、コケの根の名前がわからなかったが、あれは仮根というそうである。

A:講義で少し触れましたが、胚軸か根かは、側根の跡の有無を見ればある程度わかります。今度八百屋でしげしげ見てみましょう。