自由研究によい光合成の実験を教えて下さい

自由研究というのがなかなか難しいのは、我が息子を見ていてもわかりますが、理想を言えば、何かの疑問から出発するのが一番です。たいていの研究というのは、自分の観察や他の人の研究から、「おかしいな」とか「なぜだろう」という疑問がわいて、その答えを見つけるために始めるものです。ですから、最初に何かを観察してそれを土台にするか、もしくは学校で習った地球環境なり、光合成なりについて考えてみて、何か腑に落ちない点があれば、それについて考えるのが一番です。

例えば、太陽エネルギーが地球の生態系を支えていることを学んだとします。そこで、太陽が大切であることを示す実験を考えることにしたとしましょう。おそらく、植物を真っ暗にしてしばらく置けば、その植物は枯れると思います。それを見て何を考えるかが勝負です。例えば、真っ暗なら枯れたが、薄暗がりにしたらどうだろう、と疑問に思ったとします。そうすれば、光の明るさを何段階か変えてみてその結果を見よう、という実験を思いつくかも知れません。さらには、光の色を変えるのはどうだろう、と疑問に思うかも知れません。そのように、疑問が出れば、それに対応する実験を考えるのは(ある程度の知識があれば)それほど大変なことではありません。できれば、そのような疑問を思いついてもらって、その疑問を解決する実験方法を考える部分でわからないことがあれば、それを具体的に質問して頂ければきちんと答えられると思います。出発点としては、学校でやった光合成実験を使うのが一番です。よく行なわれるのは、光合成の色素の分離の実験、ヨウ素デンプン反応、そして水草とペットボトルを使った酸素発生の実験です。ヨウ素デンプン反応などというと、場合によっては小学校でも行ないますから、馬鹿にする人もいるのですが、あれはなかなか奥が深い実験です。やろうと思ったら、いろいろな発展を考えることができます。もちろん、全く新しい斬新な実験を思いつけるのならばすばらしいのですが、なかなかそうはいかない場合が多いでしょう。そのような場合、既に行なった実験について思い返してみて、何か疑問の点はないか考えてみるのが一番よいと思います。