緑色でない葉も光合成をしますか

これは、実は何色かによります。白い寄生植物やふ入りの葉の真っ白な部分などは、光合成色素であるクロロフィルを持たないので、光合成をしません。しかし、同じふ入りの葉でも、クリーム色の部分はわずかにクロロフィルを含むことが多く、その場合は、ある程度は光合成をします。紅葉などの場合は二通り考えられます。クロロフィルがなくなったような鮮やかな赤い葉の場合は、ほとんど光合成をしていないようです。一方、濁ったような赤い葉っぱの場合は、クロロフィルを持っていて光合成をしています。つまり、赤いかどうかではなく、クロロフィルを持っているかどうかが重要なのです。これに関しては、「赤い葉っぱの光合成」をご覧下さい。

クロロフィルやカロテノイドなどの光合成色素は水に溶けずに有機溶媒に溶け、一方、赤い色素のアントシアンなどは水によく溶けます。ですから、色の変わった葉にどのような色素が含まれているかを水と有機溶媒によって調べることがきます。例えば、アカジソなどのアントシアンとクロロフィルを両方含む葉を水で抽出するとアントシアンが溶け出すので、紫/赤色の色素が出てきます。一方、アルコールやアセトンなどの有機溶媒を使うとクロロフィルが溶け出すので、緑色の色素が出てきます。このようにして、見た目は紫色でも、ちゃんとクロロフィルがあることを確かめることができます。