白と透明は何が違うか?

色素が含まれていない物体、つまり光を吸収しないものに光があたった場合、結果には3通りあります。第1は、ガラスのように全て透過してしまう場合。第2は、白い粉のような場合。そして第3が、鏡のようにきれいに反射する場合です。光が入ってきてもそのまま通り抜ければ、物体は透明に見えます。そのまま通り抜けるのであれば、ないのと同じですから、透明に見えるわけです。一方で、入ってきた方向に反射する場合には二通りが考えられます。きれいに反射すれば、入った光がそのまま元の方向に出てくることになりますから、まさに鏡になるということがわかりますよね?一方で、バラバラの方向に反射した場合(これを乱反射といいます)は光は元の方向に戻りますが、方向がバラバラなので、鏡のように元の形は保存されなくなります。従って、形は見えずに、光だけが目にはいるので、白く見えるわけです。
 透明なガラスでも、細かい粉にすると白く見えます。これは、ガラスは屈折の作用によって光の方向を曲げる作用があることによります。細かい粉にしたら、その粉の表面全てで光が曲がりますから、結局、光のうちのかなりの部分は、バラバラな方向に戻っていきます。これは、まさに乱反射ですから、白く見えるようになるわけです。